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FALCON

『NON-DRAGS』『The Blue’Z』のギターボーカル、「FALCON」による待望のソロアルバムが、2022年10月1日に発売が決定。
ネオロカ、ビッグバンド、ディスコ、そしてロックンロール…。自らの音楽ルーツに真正面から向かい合った純度100%のデビュー作!ロックンロールファンだけではなく、全ての音楽ファン必聴のアルバムだ。

SPECIAL Comment

今…全てを越えてたった一つへ……

昭和男の哀愁、愚かさ、可愛さ、そしてカッコ良さが全部詰まってるレコードだね。
音に時代なんか関係ない、絶対みんな虜になるはずだよ。

ロカビリー、マージービート、ロックンロール、と大好きな要素が満載。良い曲ばかりだなぁ。
ファルコンさんの甘い歌声は真夜中が似合う。札幌に行ったらまた遊んでもらおっと。

札幌のSUSUKINO 810とBAR STINGRAYのオーナーのfalconからソロアルバムが届いた。80’sの匂いがプンプンするロカビリーアルバム。そこに大人のアプローチがギュッと凝縮されている。ずっと好きでやってきた世界なのか空間の作り方がリラックスしていて気持ちいい。同じジェネレーションを生きた仲間が日本全国にたくさんいるかもね。

あのファルコンが、遂にソロデビューするらしい、、、月夜に吠える一匹狼、って感じかな?!なんか、かっこいいじゃんか~。録音されたナンバーも佳曲揃いで、唄声もイイ感じ。早くまた一緒にライブやりたいね!

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FALCON -Walking by Myself-

01 恋するロンサムデイ
02 CANDY BLUES
03 名も無き詩
04 お.ま.え.に…
05 ロックンロール・ラプソディ
1,650円(税込)/ GRACE RECORD

始まりがあれば終わりがある。
過去があるから未来がある。

REVIEW

札幌市中央区南8条西にあるライブハウス「SUSUKINO 810」および、「BAR STINGRAY」は、ジュークボックス、ビリヤード、ピンボール、ミラーボールといった古く良きアメリカのテイストが至る所に散りばめられた空間である。

オーナーであるFALCON(ファルコン)は、自身もNON-DRAGSやThe Blue’Zのギターボーカルとして、その人生のほとんどを音楽と共に生きてきた。その彼が、初となるソロ・アルバムをリリースすると聞いて、関係者の特権で出来たばかりのマスターテープを聴かせてもらった。FALCON自身は、ブルース、ソウル、ロックンロール、ディスコ、歌謡曲など、幅広いジャンルの音楽を愛しているのだが、彼が所属したバンドはどれもロックンロール1色だ。今回のソロ・アルバムも、その流れを受けたものだろうと予想していたのだが…。

ソロ・アルバム1曲目は、「恋するロンサムデイ」。ブライアン・セッツァー・オーケストラの「JUMP JIVE AN’ WAIL /(THE DIRTY BOOGIE)」を意識したかのような、軽快なビッグバンド風にアレンジされている。FALCONの甘くしびれる歌声に、トランペットやサックスなどの管楽器隊が彩りを加え、そして何といっても流れるようなロカビリーギターと、弾むウッドベースがカッコイイ。

2曲目の「CANDY BLUES」は、ストレイ・キャッツ「STRAY CAT STRUT」風の悪っぽい雰囲気が漂うメロディに、ピンクパンサーや映画007シリーズのテーマ曲のような、お洒落かつ激しいジャズ・アレンジがからみ合う。ブルース・スケールを多用して歌い上げるFALCONのボーカルは、それはそれはセクシーだ。

次曲は、中村 敦の作詞・作曲による「名も無き詩」だ。憂いを帯びたメロディに施されているのは、まるで90年代にタイムスリップしたかのようなアレンジだ。ポール・マッカートニーが1989年にリリースした「Motor Of Love /(Flowers In The Dirt)」を思い出す。そして、強く優しく歌い上げるFALCONの声は、より一層大人の色気を感じさせる。

4曲目の「お.ま.え.に…」については、1981年に南佳孝が角川映画の主題歌のために制作した「スローなブギにしてくれ(I want you)」の世界観だ。アナログレコードのサウンドから始まるこの曲は、不器用かつハードボイルドな男が小さな愛に出会うストーリー。このストーリーの主人公は、きっとFALCON自身なのだろう。

最後の曲を紹介する前に、今回のソロ・アルバムのトータル・プロデュースを担当した人物について説明させて欲しい。FALCONの古くからの友人であり、同じ札幌出身であるShak Keiji(シャク ケイジ)は、ミルクティース、the heiz、VM5など数々のバンドのリーダーとして、作詞・作曲・プロデュースに従事してきた。その経験を生かし、幅広いジャンル、サウンドを提供することに努めている。

そのShak Keijiが楽曲提供した曲、「ロックンロール・ラプソディ」がこのアルバムの最後を飾る。80年代のロック伝記映画「ラ★バンバ」の劇中で、エディ・コクランに扮するブライアン・セッツァーが演奏していた「サマータイム・ブルース」を基調としたビートから始まり、サビは「チェッカーズ」風のサックスをはじめ、トランペット、ピアノがマイナーコードの上を明るく踊る。FALCONの過去を想像して書いたという歌詞は、親友だからこそ書ける代物だろう。

お気づきの方も多くいらっしゃるだろう。そう、このアルバムは、80年代・90年代をテーマに制作されている。バブル世代と言われる48~62歳の方には、懐かしてたまらないアルバムであろう。そして、リバイバルを追う10代・20代の若者にとっては全く新しいジャンルであることに違いない。

80年代・90年代をテーマにしてはいるものの、単なる懐古趣味で終わらせないのがこのアルバムのすごいところ。「生きにくい世の中だ」、「あの頃は良かった」なんてちっとも考えてはいない。その証拠に、FALCON自身がつけたアルバムのキャッチフレーズを紹介しよう。「始まりがあれば終わりがある。過去があるから未来がある。」

輝いていた過去を知っている私たちは、きっと輝く未来を造りだせるはず。そんな想いにさせてくれるアルバムだ。ぜひ自分の耳で確かめて欲しい。

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「SUSUKINO 810」「BAR STINGRAY」には、札幌市営地下鉄「中島公園駅」より徒歩1分、同線「豊水すすきの駅」より徒歩5分でお越しいただけます。

SPECIAL INTERVIEW